フリッキー

1984 SEGA




発売されたのは1984年(昭和59年)のことだった。

くそなべに通っているのを親に見付かって、3ヶ月ぐらいの間くそなべを離れて

いた時期だ。

親に見付かる→1ヶ月ぐらい自粛する→また親に見付かる

だいたいこの繰り返しだったが、めげずにくそなべに通ったものだ。

ほとんどの場合1ヶ月でまた通いだすのだが、この時はきつく言われたのか3ヶ月

にも及んだ。

なぜ見付かるかって?

当時くなべにしか「塩」が売ってなくて、この町のおばちゃんはみんなここに

買いに来てたのだ。で、塩を買いに来た母親に見付かり、帰宅後怒られるって

パターンだ。

停めていたチャリを発見されて発覚ってパターンも何度かあった。

対策としてくそなべ家のチャリ置き場に置かせて貰うことにした。


このフリッキー、高音部がキンキンしていてとても魅惑的である。

くそなべ禁止の間、前を通る度にこの音が聴こえてきて羨んだものだ。

同じ年にSG-1000に移植されたので俺はそれをすぐに買った。その頃はまだ家庭用

ゲーム禁止令は出てなかったのだ。


川っぺりのおもちゃ屋がたまに2割引をやっていて、定価4300円が3500円ぐらいだ

ったかな。

この時紙袋に入れられたフリッキーを持って帰宅する所を親に見られ、

「あんた、何買ったの?」と問われ素直に「カセット」と言ったら、

「なんでそんなにお金持ってるの?」と詰問された。親はゲームを悪と決め付け

ていたので、どんどん増えるカセットに良い顔をしなかったのだ。

「2割引だったんだよ。」と言い訳したのを鮮明に覚えている。

お金は悪って風潮もあったので、当時の小遣いは月100円だった。欲しい物は何で

も買ってくれたけど、基本小遣いは無しみたいな物だ。必要と思われればどんなに

高価な物でもOKが出るが、無駄な物にはビタ1文くれなかった。

しかし、子供でも3500円ぐらいは持ってるってば。


前置きが長くなった。

2方向レバー+1ボタン。ボタンはジャンプだ。

キャラの動きは癖がある。移動はすべる感じなので急に止まれないしすぐに振り返

ることができない。ジャンプの軌道も特殊。ややシティコネクション気味。

慣れるまでは天井に頭をぶつけたり、落っこちたりするだろう。



タイトル画面。


雛達を全部集めて巣に連れ戻すのだ。
グラサンかけた雛は床から落ちるのでタチが悪い。
敵キャラは猫。アイテム(一度に1つしか持てない)で倒すことは可能。
アイテムはジャンプで発動する。今思うと、ジャンプと攻撃が1つのボタンって発想
が良いね。


雛は一度にまとめて巣に連れ帰った方が高得点。
前半はダイヤも5000点で取る。(自キャラの位置でスコアが変わる)

ほとんどの面がパターン化できるので、1周(50面)クリアはそんなに大変ではなか
った。


ボーナス面
一番最初はジャンプ無しでパーフェクト取れるが、2回目以降はジャンプの微調整が
必要。
このジャンプ中の制御を極める行為が、その後の人生に何らかの影響を与えている
ような気がする。大袈裟ではない。空間認識能力や動体視力もゲームである程度は
伸びてるはず。NASAの訓練やるようなものでしょ。
その後のスロットやデイトレに多いに役に立ってるはず。断言する。