俺とヤマカガシ
子供の頃はヘビが大好きで、良く捕まえて遊んでいた。 腕に這わせたり、尻尾掴んで振り回したり。 ヘビの種類は全部見分けられたので、危ないヘビだけ扱いには気を 付けていた。 もっとも、毒があったのはマムシだけだったので、マムシさんだけ気を 付けていれば問題無かった。 マムシは小判模様なので見間違えることはない。噛まれるとヤバイ って何度も聞いていたので、捕まえる時は相当慎重だった。 後ろから恐る恐る近づいて、頭を踏んづけてから捕まえる。 他はアオダイショウ、ジムグリ、シマヘビ、ヤマカガシなどなど。 問題なのはヤマカガシ。 俺が子供の頃は無毒だと思われていた。 (既に死亡例はあったようだが広まってなかった) 性格も大人しく、おもちゃとしては最適だった。 ある日、大きなヤマカガシを捕まえた。友達と3人だったかな。 で、いつものように振り回したり這わせたりして遊んでいたら、親指 と人差し指の間の部分をかぷっと噛まれた。 痛みは全く無いが、噛まれた所の上下に合わせて4つの点ができた。 ヤマカガシの牙が貫通したのか。 痛くないけど、4つの出血の跡を見て少しうろたえた。 「こいつ噛むことあるんだな〜」 当時は無毒のヘビって扱いだったので、気にも止めなかったが、これは 前歯で噛まれたのだろうな。 噛みやすい部分を噛まれて前歯なので、猛毒のある奥歯で噛まれるには 相当なベストポジションをヘビさんに与える必要がありそう。 戻る