俺とおおもり
昼頃に何もやることがなくなった。 さて、昼飯でも食べに行くか。 あてがあるわけでもない。行き先は電車に乗ってから決めよう。 俺は新幹線に乗った。 余程疲れていたのか、座席に座るとすぐに寝てしまったようだ。 何時間後かわからないが、誰かに起こされて目が覚めた。 「銀字さん久しぶり。どこに行きはるの?」 知人が偶然隣の席に座ってきたようだ。 「ん。。。ここどこ?」 新幹線の乗り過ごしは危険である。降りた方が良いかな。 あれっ、なぜか不思議なことに切符を持っていない。 どうやって入ったんだ? 車両の前の方から検札がやってくる。その距離20mぐらい。 小学校の時にキセルをやったことがあったな。あの時のドキドキと同じだ。 これは良いドキドキではない。嫌なドキドキだ。 駅に着いたのでとりあえず降りることにした。 あっ、知人にここがどこなのか聞くの忘れた。 飛び降りてポッケに手を入れてまさぐった。 切符はやはり無いな。 それどころか、SUIKAも無い。 あるのは自作のSUIKAだけだ。 ボール紙にマジックでSUIKAと書いただけの、どうしようもないニセモノ。 これで改札入ったのか? 信じられん。出れないじゃん。 これはたぶん金で解決できるとして、問題はここがどこなのか。 「大森」って書いてある。まだ大森だったのか。 新幹線停まるようになったんだね。 反対側のホームには山手線が走っている。 山手線もここまで延びたのか。大森侮れないな。 ここで目が覚めた。 そう、夢だったんだよ。 戻る