俺と黒板消しトラップ
漫画などで教室のドアに黒板消しを仕掛けるのが良くあるが、実際にやる人は 少ないだろう。 俺はユーモア(?)があったので、積極的にこの黒板消しトラップを仕掛けた。 これがなかなか難しくて、ドアを開けた瞬間に落下するとタイミングが早いのだ。 クリーンヒットさせるには工夫が必要だった。 どんな工夫をしたかは丸っきり覚えていないのだが、クリーンヒットして粉塵が 舞い上がると大きな達成感を得れた。 もちろん誰彼構わずに仕掛けたわけではない。 女の先生だと泣いてしまう恐れもあるし、恐い先生だと殴られる危険もあるので、 標的はお笑い系やムッツリ系にした。 ある日、英語の先生(ムッツリ系)にクリーンヒットしたことがあった。 さてどんな反応をするかな、とワクワクしていたら・・・ 彼はそのまま職員室に帰ってしまった。 あわわ、俺のせいで授業が中止になってしまう。 20分ぐらい経ったがそれでも来ない。 このままではマズイと思い、俺は慌てて謝りに行ったのだ。 そうして事なきを得たのだが、謝りに行ったのは委員長(女)だったような気もする。 あまり自分のクラスばかりでやるのはリスクが高いので、隣のクラスにも仕掛けるように なり、黒板消しじゃ飽き足らずバケツなんかも仕掛けたが、あれはやり過ぎだったかもしれない。 やがて黒板消しトラップは飽きて卒業した。   戻る