俺と百人一首
百人一首を何度かやったことがある。 これはおもちゃの歌留多と違って、句を覚えている人間が必ず勝つ、ずるいシステムの競技だ。 そのずるい奴に勝つにはこっちも覚えるしかないのだが、全部覚えるのは無理だねぇ。 学生時代に宿題で暗記させられた人も、もう忘れているだろう。 俺の百人一首成績は・・・ 5枚を下回ることが絶対にない。 相手がどんなプロでも5枚の自信はある。 その仕組みを説明しよう。 5つの句しか覚えていないので全神経をその5枚に集中させる。これだけだ。 配牌(って言わないだろうな)の時に、できるだけその5枚を自分の近くに寄せておくと、 安定度は更に増す。 上の句の1〜3文字が読まれた時点でスパーン! と格好良く取れるので、見た目にはプロっぽく 見えるかもしれない。 同じことを考えてる奴がいて、札が被ってたら嫌だなぁって思ったこともあるが、この5枚は まだ他人に取られたことがない。 誰にも渡さないよ。  俺の札 5種 1 ひさかたのひかりのどけき春の日に 静心なく花の散るらむ  「ひさ」でOK 2 花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに  「はなの」でOK 3 吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ  「ふ」でOK 4 ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ残れる  「ほ」でOK 5 田子の浦にうち出てみれば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ  「たご」でOK 「ひさしず、はなわ、ふくむべ、ほとただ、たごのふじ」って唱えながら待ってると ミスも減るしスピードもアップする。 いいのかそんなんで? いいんじゃないかな。欲張らず5枚。 戻る