俺とハイタッチ女
アーケードを歩いていたら、向こうから歩いてきた女と目が合った。 25歳ぐらいかな。ちょい派手のギャル風でそこそこかわいい。 すれ違って数秒後、タッタッタッと足音が。 ひぃ、さっきの女がなぜか向かってきているようだ。 何だろう・・・とりあえず振り返ってはだめだ。 その女は早歩きの俺と併走して歩き始めた。 俺の早歩きって相当早いので、何とも変な感じだ。 そしてこっちをちらちらと見てくる。 ひぃ、変な人にロックオンされた。 直感では関わってはだめな感じがする。 しかし。 ここで完全に無視していると何されるかのかわからんので、歩きながら顔を向けた。 女はニコッとした。 このニコッは何だろう。敵意は無さそうだが。 そしてハイタッチを求めてきた。これも応じた。 「お兄さんノリがいいねっ」と話しかけてきた。 知らない女に家の近くまでついて来られたトラウマがあるので、正体不明の人は勘弁 である。 何とか逃げるしかない。 更に足を速めてアーケードを駆け抜けた。 それ以上はついてこなかった。 ちなみに海外ではハイタッチって単語は全然通じない。和製英語だね。 正しくはhigh fiveだ。 戻る