俺と洞窟
洞窟や鍾乳洞などの穴が好きだ。 どっちが好きかって言われたら鍾乳洞だろう。 未発掘で誰も足を踏み入れてない鍾乳洞には、特に憧れる。 自然が作ったものなので、通路や空間の大きさは完全ランダムであり、 先がどうなっているのか予測が付かない。 突然縦穴があったりするだろうし、おそらくかなり危険だろう。 それに対して、防空壕は人が作った物なので、危険な穴が空いていることは まずない。 そもそも未発掘の鍾乳洞を発見するなんてのは無理な話だから、洞窟探検と 言えば、この防空壕探検を指すことが多い。 近くに大きな防空壕(総距離2kmぐらい)を発見したのは、中学1年の時だったかな。 ちょっくら探検してみたくなったので、仲間を引き連れ、懐中電灯とタコ糸を持って出掛けた。 気分はトムソーヤーの冒険。 防空壕の入口は小さい。敵に発見されないように小さくしてあるのだろう。 タコ糸を入口近くの枝に結びつけていざ進入。 夏だと言うのに中はひんやりしていて気持ち良い、と言うか寒い。 十字路が現れた。 この十字路からは、右に行っても左に行っても直進しても、再び十字路が出てくる。 まるで迷路のようだ。 ここで気付いた。 タコ糸の引っ掛かる感触が無い! 引っ張れば引っ張るだけ手元に手繰り寄せられる。 しまった。解けてしまったようだ。 しかし、しまった、と思ったのはこの瞬間だけだったかな。 人が手で掘った穴なんだから、迷路って言ったって有限だし、そんなに凝った物が作れる はずがない。 いざとなったら壁を右伝いに進めば解決できるだろう。 大きな洞窟ではあったが、すぐに全通路を把握することができた。 30分もあれば端から端までの移動が可能だ。 それ以来ちょくちょく行くようになった。 特に夏は好評で、色々な奴を連れていったな。 洞窟の中のアイテムや生物 ◆古いごみ  昭和40〜50年のおかしのゴミがある。  気温が低いせいか、風化せずにいつまでも残っている。  ベビースターラーメンが20円でまだ社名も松田産業だ。 ◆ビン  古い飲料のビンが無数にある。  コカコ−ラの古いビンはマニアに高値で売れそうだな、とかいつも思うのだが、  持ち帰った事はない。 ◆蝙蝠  天井に大量にぶら下がっている。  懐中電灯を当てたり近づいたりするとばさばさ飛び立つ。  捕まえて飼育した事もあった。 ◆ガマガエル  ガマガエルかイボガエルなのかわからないが、大きなのが良くいた。(否ウシガエル) ◆鉱物  水が染み出している所があり、その近辺は鍾乳洞チックになっていて綺麗だ。 先月久々に行ってみたら、洞窟はまだちゃんとあった。 所々水溜りになっていたが昔のまんまで、ベビースターの袋も当時のまま残っていた。 蝙蝠は増殖していて数百匹の群れになっていた。 バサバサと飛び回るが、映画みたいに襲ってくることはないよ。 簡易MAP (全く役に立たないと思うけど) ○−−−−−−−−−−−       |       |  −−−−−+−−−−−−       |       |    |  |  −−+−−+−−−−−−    |  |       |    ×  |    |  |  ×−+−−+−−−−−−○     |  |    ×  |       |  −−+−−+−−−−        |  |  −−+  |       |       ○ 戻る