俺と暴力教師
中学の時、山下と言う教師が担任だった。 隣の町の中学校でレイプ事件を起こして、ここに飛ばされてきたと聞いた。 授業中は自分の子供の話ばかりしていた。 話自体はまぁ面白かったので、つまらない授業よりは良かったと思う。 俺はいつも教壇の前に席に座らされていた。物凄く問題児って訳でもないのに。 席替えの権限も山下が持っていたのだ。 真ん前の席って嫌だよね、サボれないから。 山下はたまに激怒した。 「○○やった者、手を挙げろ!」 これですんなり手を挙げる子供がいるわけがない。 すると、 「今からお前らを全員を殴る。一列に並べ!」 とか始まるのだ。 全員だからもちろん女子も含まれる。 それは勿論痛かったのだが、死んだり入院したりする奴は出なかったので、多少加減 はしていたのかもしれないな。 暴力以外にも問題行動は散見された。 いつだったか、期末試験の最中にいきなり怒り出したことがあった。 試験中だというのに説教が始まったのだ。え〜っ。 その結果、うちのクラスは数学の試験時間が15分しかなかった。 15分で全部解けるはずも無い。学年全員が15分ならまだ良いのだが、うちのクラスだけ 15分は理不尽すぎる。 結局何の保証も無しでその数字が成績表に記載された。 山下の他のエピソードは数多くあるのだが、それはまた次回に。 当時暴力教師は珍しくなかった。 体育教師などは暴力が日常だったし。 よく青痣を作らされたな。 教師も人間なので、気に入らない生徒がいたら悪い事をしてなくても殴ったりいじめたりする。 生徒側としては教師に気に入られるようにしなければならないし、常に教師の顔色を窺わな くてはならない。 こうして空気を読むスキルやゴマスリ能力が身に付いて、それが社会に出た時に役立つのだ。 授業中に喫煙する教師もいた。 たばこふかしながら黒板に文字を書いたりするのだ。 あの時は不思議と違和感を感じなかった。それが普通だと思っていたから。 多少の体罰は必要だと思っている。 教師が何も手出しできないと、目上の人を敬わない人間が出来上がる。 戻る