俺とバス停
バタバタしていて朝食を食べる時間が無かったので、バス停でおにぎりと野菜 ジュースを摂ることにした。 普段はこんなはしたない真似はしない。 3分あれば食べ終わる。誰にも見られないように壁を向きながら急いで食べて いたのだが・・・ 「お兄さんっ」 突然声を掛けられた。振り返るとおばちゃんだ。俺よりちょい歳上だね。 「それおいしいでしょ。私もそのおにぎりが一番好きなの。」 ええ〜っ。俺は言葉を失った。 普通知らない人に声を掛けるだろうか。それもおにぎりを恥ずかしそうに食べ ている人に。 しかも壁を向いて食べていたのに後ろからおにぎりの種類まで特定されるとは。 知らない人に声を掛ける能力は俺には無い。見習わなくては。と思った。 営業に必須のスキルだし、社会で生きていくのが少し楽になるスキルである。 戻る